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― 公式テキストと過去問をどう使い分けるか?
周術期管理チーム認定試験は、看護師・薬剤師・臨床工学技士など多職種を対象とする、日本麻酔科学会が監修する認定制度です。
しかし、受験者からは「試験範囲が広すぎる」「何を使って勉強すればいいのかわからない」といった声が多く、勉強法に悩む人が少なくありません。
本記事では、出題範囲・公式テキスト・過去問の活用法を明確にし、効率よく合格を目指すための最短ルートを紹介します。
【結論】公式テキスト+直近3年分の過去問で十分。教材は絞ってOK
合格者に共通する特徴は、「公式テキストを読み込み、過去問をやり込んだ」ということ。
この2本柱に絞って学習すれば、独学でも合格は十分可能です。
大切なのは、「どこまでやるか」「何をやらないか」「答えを暗記する割り切り」を見極めること。
時間の限られる医療職にとって、これは極めて重要です。
① まずやるべきは、公式テキストの精読
試験は、日本麻酔科学会監修の『周術期管理チームテキスト』(医学書院)に準拠して出題されます。
このテキストが最重要の基本書であり、これを持たずに受験するのは現実的ではありません。
いきなり全体を通読するのは難しいので、まずは「自分の専門職に関係する章」から読み始めましょう。
- 看護師 → 術後管理、感染対策、モニタリングなど
- 薬剤師 → 術前の服薬管理、周術期の薬物療法
- 臨床工学技士 → 麻酔器やモニターの取り扱い、デバイス管理
専門性の高い部分から取り組むことで理解が早まり、学習のモチベーション維持にもつながります。
② 過去問は試験対策のメイン武器。ただし古すぎるものには注意
この試験の出題傾向は、過去問と非常によく似ているのが特徴です。
実際、7〜8割が過去問の焼き直し(類似 or 同一問題)とされています。
直近3年分の過去問は、公式サイトで無料公開されています。
⇒ 出題形式(5肢択一)や、選択肢の傾向を把握するために必須。
合格ラインはおおむね70%前後とされます(公式な明記はなし)。
一方で、10年以上前の過去問や古書については注意が必要です。
医療ガイドラインや臨床実践は常に更新されています。
古い正解が、現在では誤りになっていることもあります。
活用する場合は、必ず最新の公式テキストを基準にして照合しましょう。
③ あいまいな選択肢は「試験の正解」として割り切って暗記
過去問を解く中で、「これは実際の現場とは違う」「知識と食い違う」と感じる選択肢に出会うことがあります。
しかし、この試験では“正解とされているもの”を覚えることも重要です。
実際の臨床や専門職での知識よりも、「試験で正解になるかどうか」が得点に直結します。
公式サイトには正答が公開されているため、それに従って覚えることが、合格への近道になります。
④ 『テキスト問題集』は補助教材。無理に買わなくてOK
市販されている『周術期管理チームテキスト問題集』は、公式テキストの補助として販売されていますが、最新版ではなく、内容の更新も止まっています。
解説も簡素なため、あくまで補助的な位置付けです。
限られた時間や予算の中であれば、無理に購入する必要はありません。
【まとめ】教材は絞ってOK。過去問の傾向に慣れることが合格のカギ
- 公式テキストと直近3年分の過去問だけで、合格に必要な対策は可能
- すべてを完璧に理解するのではなく、「出題されやすいポイントに絞って暗記」することが大切
- 曖昧な選択肢やクセのある表現にも、慣れることが必要
過去問に正しく対応できる力を身につけることが、合格への最短ルートです。
独学でも十分に合格可能なので、自信を持って取り組んでください。
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